落とし穴の奥で



「あっ」

洞窟の探索を終えた魔道士のフレアは、小さな暗がりを覗いた時に壁に立てかけた

大切なロッドを、そのまま忘れてきてしまった事に気が付いて、

自分の頬をぴしゃん、と両手で叩きました。


「先に帰っていて」

仲間にそう声を掛けると、来た道を小走りに戻っていきます。

たくさんの不思議な力と、旅の思い出が詰まっている星のロッド‥

絶対に、失くしてしまうわけにはいきません。


洞窟は浅く、ごく大人しいコウモリやネズミがいるだけで、

モンスターの姿はありませんでした。

それでも日が傾いてきたせいで、中はとても暗く静まり返っていて、

さすがのフレアも、ひんやりした空気の気味の悪さに気が急いてしまいます。

他の女の子とは比べ物にならないほど賢く、とても冷静な彼女ですが、

恐れや不安からその知性を守るには、まだ経験が足りなかったのでしょう。


うっかり、本当にうっかり、

さっきの探索で、ちょっと危ないな、と気づいていた、

怪しげな感触の床に、足を乗せてしまったのです。


「きゃあっ!」

土砂の崩れる音と一緒に、愛らしい悲鳴が響きました。

「‥いたた」


フレアはさっきいた床の数メートル下の床にしりもちを付いていました。

とっさに目や口をふさいだのは良かったのですが、

それでも愛らしい魔道服に土が掛かってしまっています。

しかもどんな弾みで入ったのか、パンツを兼用した藍色のタイツの中に、

ざらざらしたものが流れ込んでいました。


「う」

下着の中に土が入り込んだ不快感に、フレアは思わず声を漏らします。

そして、少しだけためらってから、

誰も見ていないのをいい事に、タイツを脱いでしまいました。


落とし穴が破れたショックで、まだ天井からぱらぱらと土が降っています。

脱いだタイツはとりあえず裏返して、上に戻ってから履きなおそうと思い、

下半身を空気に晒しながら、フレアは横に伸びた地下の通路を進み始めました。


落とし穴はどうやら天然のものだったようで、人工物らしきものは全くありません。

それでも、大抵こういう地下の通路からは、地上に戻る階段や、

別の出口へと繋がっている道があるものです。

ただ満潮の時に水が流れ込んできてはたまらないので、

それにだけ注意して、フレアは壁づたいに出口を探していました。


ふと‥

近くに何かの気配を感じて、フレアは立ち止まりました。

突然現れた緊張にのどをこくりと鳴らし、

今度は音を立てないように、そろりそろりと足を運びます。


こういった狭い通路でモンスターに出くわすのは、

肉弾戦が苦手なフレアにとって、歓迎できることではありません。

まして、彼女の能力を大幅に引き出してくれる星のロッドも今は無いのです。

気のせいであってくれることを祈りながら、

フレアは暗闇を注意深く探っていきます‥


ところが、なんということでしょう。

今度はその慎重さが、結局はあだとなってしまいました。

あまりにそろりそろりと、ゆっくりと足を進めていたため、

いつの間にか地面がぐんにゃり柔らかくなっていることに、

十歩近く踏み入れるまで気が付かなかったのです。


気が付いた時には、周囲は全て肉の壁‥異形のモンスターの胎内でした。

そしてしまったと思った瞬間にはもう、彼女の四肢は肉の触手に捕らえられていたのです。


「‥っ!」

ばちっ‥! とっさに彼女が放ったのは、狭い地下では一番扱いやすい電撃の魔法でした。

しかしその反面、殆ど殺傷力はありません。

それでも一時的にしびれさせておいて、

その隙に肉の壁を突破してしまおうと考えたのです。

ところが‥

「カアァァアーッ‥!」

一本の触手の先に開いた口から、息とも咆哮ともつかない音が響きます。

お‥怒ってる‥!

その音と同時に、フレアに巻き付く触手が、強く身体を締め付けてきて、

彼女は確信して震えます。


もう既に餌食になってしまったフレア‥彼女は気付いていませんでした。

彼女の優しい体臭‥タイツを脱いだそこから香る少女の匂い‥

それに、桜色の唇から流れる、甘ったるく官能的な口臭が、

視力を殆ど持たないその触手、肉の生物を導き寄せていることに‥


あたりから無数の触手が伸びて、彼女に触れ始めます。

無数の生き物が集まって一つの肉になっているのか、

それとも単に、たくさんの首を持つ巨大な化け物なのでしょうか?

どうやら後者だと思えるのは、触手たちの動きはとても統制があり、

それぞれが協力的で、あまりにも手際よく、

あっという間にフレアの小さな身体を完全に拘束してしまったのです。


「うっ‥くっ」

立ったままの格好で、しかし首の向きを変えることすら出来なくなったフレア。

半分はもうどうにでもしてくれ、という気持ち、

半分は最悪の時は自分自身のダメージも覚悟して、

強力な魔法で切り抜けようか、という算段で、じっと耐えています。


そして、一気に触手たちの攻撃が始まる‥そう思ったのですが、

実際、彼女にもたらされたのは―ある意味で―ひどく紳士的な行為だったのです。


ゆらりと彼女の鼻先に近づいた、一本の細い触手‥

不気味に並んだ、いく対もの黄色い目をぎょろぎょろと動かしながら、

せいぜい人間と同じサイズの、しかしいやらしく糸を引く口を開くと、

なんと事もあろうに、フレアの繊細きわまる唇を、

そっと、本当にそっと、包み込むようにして咥えたのでした。


「んっ‥!」

ちゅ、くちゅっ‥くちゅ。

触手の口が、フレアの幼い唇を優しく犯し始めます。

歯の無い、柔らかくて生臭い触手の口は、

人間とは異質な、それでいてとても精巧で官能に満ちた交わりを、

愛を囁くようにして、繊細な少女の唇に与えます。


上唇を軽く吸い、引っ張ったかと思えば、唇全体を揉み解すように咥え込んで犯し、

そのまま離れずに下唇に


「ふーっ‥んふーっ」

明らかにろくな結果にならないであろう、無理な抵抗を、

初めから考えの外に置いていたフレアは、

そのせいか、早くも切なげな鼻息で興奮を示し始めます。


数秒もしないうちに、そのことに自分で気が付きはっとしますが、

触手の巧みでいやらしいディープ・キッスに、

また数秒後には、再びとろんとした瞳になってしまいます。


性に酔い始めた彼女の口が、唾液を大量に分泌し始めたのか、

こくん、こくん、と鳴っていた彼女ののどは次第に世話しなく、切なげに音を奏で始めました。


「んっ ‥んっ‥

フレアの背中に、ぞくっ、ぞくっ‥ と甘い鳥肌が立ち始めます。

縛られながらももじもじと蠢く太ももを、つつ‥と暖かいものが伝って、下りて行きます。

ちゅっ‥

触手がフレアの口から離れます。

彼女は思わず寂しげな声を漏らしてしまいますが、

それに応えるように触手は、再びその唇を自分の口で覆い、犯し始めます。


そして数秒後、口付けの快感に赤面し、鼻息を荒くしていたフレアは、

突然の新しい感触に、んんんっ! とうめき声をあげました。


触手の口の奥から、彼女の口の中に入り込んだ無数のものは、

冷たくぬめり、うぞうぞと蠢く触手の舌でした。


ふーっ‥ んふーっ‥ んふーっ‥‥

可哀想になるほど切なげになったフレアの鼻息。

その股間が、時折ひくっ、ひくっ、と独りでに蠢いてます。


フレアは、歯ぐき、舌、上あご‥敏感な口の器官を蠢く舌の群れに優しく犯されて、

抑えきれない程に膨れ上がった性的快感に涙をぽろぽろとこぼしながら、

それでもじっと耐え続けていました。


「んんーっ‥ ‥んっんっ

快感を求める本能と、知らない感覚から逃げようとする本能がせめぎあって、

濃密な愛の口付けにくらくらとしながらも、まだ理性を保っていたフレア。

しかし舌の群れが、口蓋垂にいたるまで、彼女の口内全てをぞろりと嘗め回した、

その一瞬‥ほんの一瞬だけ、その心が失われてしまったのです。


んふっ、ふっ、んふっふっ‥んふっ

たまらなく興奮したのか、フレアの鼻息が急激に早まり、

赤かった頬がさらに真っ赤に染まります。

そして、フレアは自ら、舌蠢く触手の口の中へ、自身の愛くるしい舌を挿し入れたのでした。


無防備に差し出された、あまりにも愛らしい少女の器官に、

触手が容赦をするはずもありません。

愛の行為と言うにはあまりに一方的な、本格的な舌入れフレンチキス‥

強烈な性感帯である舌を、舌の裏をめちゃめちゃに嘗め回され、

いく本もの相手の舌に巻き付かれ、前後にしごかれて、

フレアは一瞬にして、どうしようもないところにまで昇り詰めてしまいます。


ぞくう、ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく〜〜〜っ‥!!

フレアの全身に、とろけるような鳥肌が立ちます。

同時に恥部からとろとろと粘液が流れ出て、

服の下で、桃色の乳首が急激に勃起していきます。


恋の中に呑み込まれたフレアは、触手の口の中を、

それに犯されている舌で愛しそうに嘗め回していました。

その瞳からは大粒の涙がこぼれ落ち、

大量に分泌された鼻水とよだれが、魔道服のフードにしみを作ります。


そして数秒後‥フレアは瞳を恍惚に染めて声を上げました。

「はふ‥‥んっ‥はぶうっ‥!

ん‥んふんんんんんんんんんーーーーーーーーっ!!!」

びゅちゅっ!! びゅ、ぴゅっぴゅっ!

フレアの股間から、大量の愛液が噴出します。

全身ががくがくと異様に痙攣し、さらに乳首やクリト○ス、舌‥

そして下半身の数種の孔が、切なげに、あるいは悶えるようにひくひくと蠢きます。

「んふん、んー、んーっ んふう〜〜〜〜んっ!!」

んっ  んっ  んっ と、感極まったうめき声を何度も繰り返すフレア。

舌と口‥キスのみで与えられたオーガズムは、

通常のそれよりもゆったりと、どこまでも永く続いていました。

三十秒が経ち、一分が経ち‥まだ彼女の痙攣、そして幸せそうなうめき声は止まりません。


その時、急に彼女に巻きついていた触手が離れ、

支えるものが無くなった彼女はその場に腰をついてしまいます。

拍子に、絡ませていた舌も離れてしまい、一切の刺激を失いますが、

それでもフレアは舌をいやらしく蠢かせ、股間からぴゅるぴゅると、蜜を噴いて痙攣していました。


数分経って、やわやわと尾を引きながらもオーガズムはようやく収束し、

うっとりと余韻に浸っていたフレアは、再びはっとして意思を取り戻します。

「に‥逃げなきゃ‥」

快感の残り香に朦朧となりながらも立ち上がろうとするフレア。

ところが‥

「あれ‥‥‥そんなっ‥! 腰が‥腰が‥」

事もあろうに、あまりに素晴らしいオーガズムのせいで、フレアは完全に腰が抜けてしまい、

全く足腰が立たなくなっていたのです。


そうこうしているうちに、彼女の体液を飲んで満足していた触手たちが、

またわらわらと集まってきてしまいます。

必死で立ち上がろうとするフレアですが、

腰は全く動かず、自由に動く腕すら性の興奮で小刻みに震えています。


そして、一本の、フレアと口付けした触手の、数倍の太さのものが、

ついに彼女の股間に向かってするすると近づいてきました。


「やっ‥やだっやだっ!」

腰が抜けているフレアは脚を閉じることもままならず、腕の力だけで下がろうとしますが、

柔らかい肉の床では、思うようにいきません。

それに何より、彼女自身の身体が、逃げようとする意思に反して動き始めていたのです。


くぱ‥あ

「えっ‥」

彼女の身体に異質な快感が走ります。

きゅうう‥うっ!

「んううっ!!」

見ると‥触手の口と今にも触れそうになっている、彼女の膣口‥

それを守る幼い肉のわれめが、不自然に蠢いていました。


くぱああ‥

「あ、あ、あ」

それは、彼女の本能が起こしたものでした。

素晴らしい口付けをしてくれた、いやらしい触手‥

その一本が近づいてくることに、彼女の女性器が期待を感じ、

そして触手を求めて独りでに、ゆっくりと、大きくひくついていたのです。


きゅううう‥っ!

「ふうううっ!!」

強い性の期待によって現れたその動きは、日常的なものとはかけ離れていて、

それだけで彼女に強い快感を与えていました。


決して触れることなく、ゆっくりと近づき、揺れている触手に、鼓動がどんどん高まっていきます。

そして心臓の音に合わせるようにして、膣口も動きを早めていったのです。

くぱああ‥

「う、ああっ‥」

きゅうううっ‥ん!

「んううーっ!」

開く時にはとろけそうな幸福感が、締まる時には切ない焦燥感が、全身に走り抜けます。

くぱあ‥きゅううんっ

「も、もうだめっ、やめて、やめてっ‥」

くぱあぁ‥きゅうう‥んっ!

「だめ‥き、期待したらだめっ! だめだよーっ!!」

くぱあぁー‥っ‥‥‥きゅ‥‥ぅぅうううんっ!!

「はうっ! ‥ら、らめえぇぇぇーーーっ‥!!!」

くぱあっ‥きゅううんっ‥くぱーっ‥きゅうぅ‥んっ‥

ひくっ‥ひく、ひくひく、ひくっ‥

今までと同じように蠢きながら、同時に別の痙攣が起き始めるフレアの膣口。

「うっ‥いうっ‥!!」

そして‥

くぱあぁあぁっ‥きゅううー‥んっ‥くぱああぁっ‥きゅうぅ‥ううんっ‥!!!

「あうううーーーーーーーーーっ!!

くっ‥くううううううううううううううーーーーーん!!!!!」

びゅっ! びゅっ、ぴゅちゅっ!

背中を大きく仰け反らせ、全身をがたがたと震わせたフレアは、

愛液を噴きながら、直接の刺激を受けることなく、

二度目のオーガズムを迎えてしまったのです。


ぴゅっ‥ぴゅっ‥

愛液が噴き出る度に膨れ上がる幸福感‥

オーガズムの途中、殆どふくらみの無い乳房を、無意識に自身の指で揉みながら、

フレアは笑みを浮かべて悶え泣いていました。


そんな様子ですから、恍惚として歌っている彼女に触手が再び巻き付き、

脚を開いたままの状態で身体を吊り上げてしまっても、

彼女は怯えるどころか、むしろ自分から身体を差し出すような仕草で、

全く抵抗せずに捕らえられてしまったのです。


二度目のオーガズムの波が穏やかになり、はっとした時にはもう、

身体と首、両腕を固定され、脚は一杯に開かれて、

真っ赤に興奮した彼女の萌肉が完全にあらわになっていました。


さらに、先ほどとは比べ物にならない巨大な口が両脇から現れたかと思うと、

靴ごとその足に食らい付き、そのまま素早くぬるぬると飲み込んでしまったのです。


「ふ‥ううううっ‥」

脚を呑み込まれる快感に声を漏らすフレア。

さらに着ている魔道服のスカートが、触手の口に引き裂かれていったのと同時に、

彼女は自分の性器が今度こそ、触手に弄ばれ、犯されてしまう事を確信しました。


いく程も経たずに現れたその触手は、表情が無いにもかかわらず、

他の触手より、一段と凶暴で、いやらしい顔つきをしているように見えました。

それに、その頭から細い触手が枝分かれして、

その先端にも小さな口があるなど、明らかに不気味な形状をしています。


「だ‥め」

小さく声を出すフレアですが、言うまでも無く、何の抵抗にもなりませんでした。


‥ちゅっ

「んああっ

股間がさっきのように、性への期待でぱくぱくと蠢く間もなく、

触手の口が、そこに口付けを始めました。

われめにそっと触れる触手‥直接的な快感に、少女の身体はすぐに反応を見せてしまいます。


既に前戯を終えているからなのか、

今回は触手も焦らしたり、待ったりはせずに、一気に彼女を責め立てていきます。


さっき別の触手がキスでフレアをアクメに追いやった、紫色の、無数の舌が現れると、

彼女の繊細なわれめをなぞるように、あるいは周囲の肉を滅茶苦茶に、

口付けを繰り返しながら、嘗め回し始めました。

同時に、頭から生えた細い触手の先端からも無数の舌が現れ、

そして、彼女のわれめの上部にある、ふわふわしたものに触れると、

それを一瞬にして、器用に剥いてしまいます。

にゅ‥るんっ‥

「なうっ!」

クリト○スの包皮が剥ける感触に、フレアは愛らしい声をあげました。

ところが、その肉豆を直に弄ばれ始めると、

それは切なげな悲鳴に取って代わったのです。


「やああーっ‥だめだよ、だめだよう‥!!」


にゅるっ。くちゅ‥

さらに数種の急所を同時に責め立てられ、

快感は物凄い勢いで臨界へと膨れ上がっていきました。



「だめ‥ぇーっ!!

すごいのっ  すごいのっ

すごいのが来るようーっ!!」

無数の舌に、膣口、クリト○ス、それに尿道口までもを滅茶苦茶にいたぶられ、

フレアはついにあられもなく、淫語を叫び始めます。


「だ‥めえぇぇぇーっ!!

でちゃうよ、でちゃうよでちゃうよーっ!!

す、すごいのくるーーーーーーっ!!!!

でるんっ!!  でるうぅぅぅんっ!!

いっ‥」


―達しかけたその瞬間でした。

敏感な耳に細い触手が食らい付き、

別の触手があらわになっていた臍にしゃぶりつくと、舌を挿し入れ、掻き回します。

そして股間を犯していた触手が、膣口と尿道口をにゅるにゅると蕩かせたのと同時に、

もう一つの口の中の軟骨で、クリト○スを噛みしごいたのです。


達しかけていたアクメは、快感を数倍に膨れ上がらせてフレアに襲い掛かりました。


「らめえーっ! ゆ、許じてっ、ゆるじでーーーっ!!

おま○こゆるじでえぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!

れる、れるよお‥!!
れ、噴蜜るううーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」






びゅる、びゅちゅちゅーっ!!

「おおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!」

白く濁った大量の愛液が、膣口と尿道口から同時に噴出し、

フレアはあらゆる孔と突起を痙攣させながら、

獣のような、しかし十二分に愛くるしい咆哮をあげて、

女の子の最高のところに達してしまいました。

「おおお、おおおおーーーーっ!!!!」

繰り返し、繰り返し叫び声をあげるフレア。

大量の涙とよだれ、鼻水を垂れ流す愛らしい顔は真紅に染まり、

美しい唇は笑みすら浮かべていました。


一分が経ったころ、さっきよりも激しく、しかし思ったより短いオーガズムが収束し、

同時に触手が彼女を離し、脚を吐き出して、拘束を解いて開放します。

脚を開いただらしない格好のまま、触手と自身の粘液にまみれながら、地面に落ちて、

フレアは息をつきました。

しかし‥


「ま、また来るよ、くるよーーっ!!

‥ひゃうーーーーーーっ!!!」

びゅぴゅっ! ぴゅちゅっ‥

フレアは再び仰け反って愛液を噴き漏らしてしまいます。さらに、


「と、とまらな‥い、いやあああーーーーーーっ!!!

‥あっ、あっ・・らめ、らめえぇえええぇぇーーー!!!

‥ひっ‥た、たすげでーーーーっ!!!」

何度も何度も繰り返されるオーガズム。

アクメが終わらないうちに次のアクメが訪れ、それが終わらないうちに、また絶頂に達します。

何の刺激も無く、延々と‥


それは、個人差は大きいものの、いくつかの条件が重なった時に現れる事がある、

マルチプル・オーガズムという現象でした。


それは刺激も何も無く、ただただ身体がオーガズムを繰り返す、非日常の生理反応‥

そう、何時間も、何時間も‥‥。





―フレアがこの洞窟に入ってから、既に五時間が経とうとしていました。


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


フレアは笑みを浮かべ、うつろな目で、もう声も無く、

ただただ、少量の愛液を噴き続け、達し続けていました。


もうオーガズムは千回を超えたでしょう。


いつまでも続く絶頂の痙攣と、

ごくまれに、震える手を乳房に触れさせ、わずかに動かす程度に揉みしごいたり、

数秒のペースで腰を上下に、ゆっくりとくねらせたりする以外は、

もう彼女は殆ど動きません。

顔も身体も、愛液と尿、腸液と肛門分泌液、

よだれと鼻水、それに涙でべちょべちょに濡れてしまい、

愛らしく知的な顔立ちは見る影も無くなり、

幸せで清らかなオーガズムのしもべとして、踊り続けていました。


アクメの繰り返しが体力を奪ったのか、

連鎖する絶頂の中にありながらも、彼女はいつしか寝息を立てていました。

夢の中に入っても達し続け、時折弱々しくうめき声をあげるフレア。

彼女の寝顔は、本当に穢れない幸せに満ち満ちていました‥‥。





「フレア‥」あれからどれだけ経ったのか‥

気丈な女性の声が聞こえます。

彼女に抱きかかえられたフレアは、まだ絶頂に達しながら、

あう‥あう‥、と赤ん坊のような声を出して、彼女にすがりつきます。

「よしよし。もう大丈夫だからね‥」

彼女はフレアのうつろに開いた目の前に、ロッドの星をかざしました。

「帰りましょう。みんな待ってるよ‥」





数日間眠り続けていたフレアが目を覚ますと、そこに新しい服が用意されていました。

「‥ありがとう」誰にともなくつぶやいたフレア。

またみんなと会えて良かった、と心から思いました。


この淫らで素敵な経験は、彼女の生活に、ほんの少しだけ変化を与えました。


彼女は夜ごと、眠る前に、そっと、自分の股間に指を当て、

あの触手の優しく素晴らしい愛撫を思い出しながら、

われめをなぞるようにして滑らせます。

すると数分から十分くらいで、幼く可愛らしいアクメの波がやってきて、

彼女を痙攣させたあと、そのまま幸せな眠りに運んでくれるのです‥。






おまけ

台詞付きver.